殺人看護師。

前回の夜勤で1人利用者さんが亡くなった。

自分が夜勤でなければ、この利用者さんは亡くならずに済んだかもしれない。

そう考えると、自分がこの利用者さんを殺したんじゃないかと思ってしまう。

というか殺したんだと。

出勤時の申し送りで、もう延命措置はしなくていい人だから、ダメならダメでいいよと送られた。

つまりは、何もせずそのまま亡くなるのを待とうという感じ。

コロナの疑いもあるということで、隔離されており、ケアをするにあたり防護服等が必要でとても大変な状態。

とりあえず訪室して、様子を見る。

呼吸が荒く、熱も高い。

血圧を測るも、簡易な血圧計の為エラー表示。

パルスオキシメーターは、置いてなかった。

性能のよい血圧計やパルスオキシメーターを準備するにも隔離患者用のものがなく、酸素を投与するにもパルスオキシメーターの値が無いし、不用意に酸素を使用するのもコストや手間の面でめんどくさい。

どのみち、何もせずにそのまま亡くなってもいいということだから、そのまま様子を見ることにした。

そして4時間後、その利用者さんは亡くなった。

もし、血圧計やパルスオキシメーターを使用してバイタルサインを計測していたら、酸素投与が必要と分かり酸素投与をすることで延命ができたのかもしれない。

そう思うと悔いが残る。

もしコロナ疑いで隔離されていなかったら、確実に血圧とパルスオキシメーターの値を出していただろう。

というか、きちんとした血圧計とパルスオキシメーターが準備してあれば。

申し送りの人が、いつもゴルフをやる先輩だったのだが、この先輩は常に何もしないのが1番だという考えの先輩なのだが、もし他の看護師が申し送りをしてくれていたら、ダメならダメでいいなんて言わなかったと思うし、もう少し自分もきちんと診たのかもしれない。

そんな感じで、結局、何もしなかったので、その利用者さんは亡くなった。

それでよかったのか?よくなかったのか?

全く分からない。

ずっと悩みながら、死後処置をしお見送りを終えた。

朝、ミーティング後に上司に相談。

もし酸素投与をしてたら助かったんじゃないでしょうか?と。

即座に返答があった。

そんなことはない。よくやってくれたよ。と。

酸素投与なんて、もったいないし。と。

なるほど。

朝までの悩みが解決した。

酸素投与はもったいないんだ。