テクニシャン。

自分の指は細くて長い。

手はわりかし綺麗。

よく褒められる。

自分で言うのもあれなんだけど、たぶん、夜の手技も上手い。

ただ、自分の仕事は看護師。

今日のテーマは、吸引。

施設に勤務するようになって、吸引をするようになった。

吸引は、自分で痰を排出できない人に対して、吸引器という吸い込む器械を使って痰をとること。

看護師の資格が必要な行為であり、介護士でも研修を受ければできるし、家族であれば自宅で無資格でもできる。

そんなに難しいものでもない。

でも、痰をとるという行為は、やられる利用者さんはとても辛い。

喉の奥の敏感な部分にホースを当てられ吸引される。

さらに気管にもホースを入れ吸われる為、呼吸もできないし、ムセてしまい苦しくなる。

そんな吸引なんだが、鍛錬に鍛錬を重ね、かなりのテクニックを身に付けた。

ただ痰をとればいいというものではなく、いかに苦痛を与えず短時間でさらにソフトにと。

そんな感じ。

下手な人がやると、血まみれになったり、気管への刺激や傷をつけたことにより、痰の量が増えて、より吸引をしないといけなるなり、さらにその吸引の刺激で痰が増えるという悪循環にもなる。

今の施設の看護師さんはベテラン揃い。

なのに、みんな下手。

夜勤時には、吸引の悪循環に陥っていることもある。

頭の中でホースの先がどのあたりにいるのかをイメージし、口腔から気管にかけてのイメージもつくり、そこにソフトにホースの先を動かし挿入する。

患者の表情を見ながら、痰の引き具合、ホースのあたりかたや感触を感じながら、適切に痰をとる。

まさに夜の手技と同じ。

このイメージと相手の表情から読み取る技術。

もっと多くの人に身に付けてもらいたい。

施設看護師として、1年半ではあるが、かなりの手技や自信を身につけた。

施設のプロ看護師として、早く地位を築きたいなとも。

そんな自分ではあるが、どうしても採血が苦手。

採血だけはどんだけ練習しても上手くならない。

とっても不思議。

あと注射も下手。

コロナワクチンの接種の映像をみるたびに、自分には打てませんと悲しい気持ち。

なんで注射が下手なのかな。

悲しい。